地球防衛軍

 

  地球防衛軍

東宝が製作した特撮映画で、1957年12月に劇場公開されました。本多猪四郎監督、円谷英二特技監督

という黄金コンビによる本格SFアクションです。

出演、佐原健二、白川由美、河内桃子、平田昭彦、伊藤久哉、土屋嘉男、志村 喬、藤田 進、山田巳乃助

、小杉義男、中村 哲、村上冬樹、中丸忠雄、ジョージ・ファーネス、ハロルド・コンウェイ、他。


画面にはメカ兵器の数々が登場、ロボット怪獣モゲラの襲来、通常兵器による攻撃、直径200メートルの

パラポラアンテナ型熱戦反射機マーカライト・ファープと、電子砲によるミステリアン・ドームへの攻撃、

宇宙ステーション、空中戦艦α号・β号など、特撮技術を駆使して描いたSFアクションです。

登場したメカ兵器の数々が、後の東宝特撮映画に与えた影響は計り知れません。怪獣ものに続き“超科学戦

争”というジャンルを確立させた記念すべき作品と言えるでしょう。


主演の佐原健二は、中央大学法学部在学中に「準ミスター平凡」に選ばれたのを切っ掛けに、第6期ニュー

フェースとして東宝入り、同期には宝田 明、岡田眞澄、藤木 悠、河内桃子などがいます。

1954年、本多猪四郎監督の「さらばラバウル」の特攻隊役でデビュー。同年、特撮映画「ゴジラ」から

2004年の「ゴジラFINAL WARS」までの13作品に出演しゴジラ映画最多出演俳優となっています。


初主演は1956年、本多猪四郎監督の「空の大怪獣ラドン」で好演。翌年の「宇宙防衛軍」、その翌年も

「美女と液体人間」で東宝特撮に主役として出演しました。本多監督からは「ケン坊」、円谷からは「ケン

ちゃん」と可愛がられ両監督より最も愛された俳優として知られています。

1963年には、本多猪四郎監督、円谷英二特撮監督の「マタンゴ」で、漁師の塞いだ表情を演出するため

、健康な歯を1本抜いたと云われ「与えられた役に、いかになりきるか」を信条とし、常に探求していたよ

うすが伺えます。


円谷プロの社運をかけた特撮テレビドラマ第1作「ウルトラQ」では主役を演じ、高視聴率を上げ大成功を

おさめ、その成果は、その後のシリーズの糸口となりました。そして「ウルトラセブン」「帰ってきたウル

トラマン」などの名演技で人気を不動のものとし、特撮には欠かせない俳優となりました。


そして、1979年のテレビ人気ドラマ「西部警察」では、朝比奈役として4年間通してレギュラー出演。

この出演は、石原裕次郎からのオファーによるもので、佐原健二の演技力には裕次郎も一目置いていたよう

です。

また、これまでの「ゴジラ」「東宝特撮」「ウルトラマン」などでの功績は高く、往年の特撮ファンには高

い知名度を誇っています。


<ストーリー>山崩れ、陥没など奇怪な現象が相次ぐ富士山麓の村に、突然ロボット怪獣モゲラが現れた。

町を破壊するモゲラを、防衛隊はなんとか撃退する。同じころ目撃された円盤らしき光。その円盤の基地と

推測される場所に謎のドームが出現、そこには第5惑星人ミステリアンがいた。

彼等は、故郷の惑星を核戦争により失い、新たな居住地を地球に定め、地球人との結婚を要求するとともに

、地球侵略を狙っていた。これを拒否し攻撃を仕掛けた防衛隊はドームの怪光線の前に全滅に近い打撃を受

けてしまう。地球を守るには戦うしかない、全世界が一致団結して地球防衛軍を結成する。

敵の光線を跳ね返し、自らも同じ威力の光線を発する新兵器マーカライト・ファープをはじめ、地球の科学

力を結集し、数々の新兵器で地球防衛軍はミステリアンに総攻撃をかける。

 

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