変幻 三日月丸

 

  変幻 三日月丸

西川清之原作で、松竹テレビ映画の製作により1959年3月〜1960年2月まで14話、全48回フジ

テレビで放映されました。

出演は、秋葉三日月丸(幻術師)/中山大介、風来法師/井上晴夫、風夜叉(三日月丸の従者)/高木新平

、その他出演者/中島淑恵、水上杢太郎、松山容子、田中好太郎、桂 道子、天津七三郎、楠 栄二、他。


物語は、策謀によってあえない生涯を終えた父と母の仇を討つため、風来法師に、剣術と変身を得意とする

幻術を教わり、三日月の鉢巻を締め幻術を駆使して、影の如く付き従う風夜叉(ガマガエルに化ける)と共

に変幻妖術の魔物たちと闘う三日月丸の活躍を描いています。

対する敵は、南蛮妖術使い、一角獣のマントヒヒ、どくろ仮面、オニなど変幻妖術の魔物たちで、三日月丸

は、声ひとつで海をふたつに割ったり、海に炎のラインを描くという凄い技を使います。


主演の中山大介は、1956年松竹京都に入社し映画13作品に出演したのち、1959年、21歳の時、

テレビ界に活躍の場を移し、この「変幻 三日月丸」で初めての主役に抜擢されました。

しかし「変幻 三日月丸」終了2ケ月後の、1960年4月から始まるNHKテレビ放送の戦国時代の堺を

舞台にした子供向け海洋時代劇「渦潮の誓い」で主役として出演しましたが、運悪く2ケ月後の6月に放送

中止になってしまいました。

この中止の経緯は、子ども向け番組から「暴力場面」を追放するという当時のNHK野村会長の発案で、本

作は内容に問題があるとして、同時期放送の「月下の美剣士」(1960年4月〜6月)などとともに1ク

ールで放送中止となりました。

その後は、日本電波制作でフジテレビの「風雲児時宗」(1961年5月〜12月、主演・松本錦四郎)に

出演しましたが、これが最後になってしまったようで、以降、出演記録がありません。


この「変幻 三日月丸」に、これから運をつかみ大きく飛躍する松山容子が出演しています。このテレビ時

代劇が終了した3か月後の1960年5月から、同じフジテレビで放映された「天馬天平」に、男装の麗人

“千也姫”で出演し、才能を見い出され「琴姫七変化」の主演女優を獲得。これを足掛かりにテレビや映画

のスター街道を登りつめて行きます。(「天馬天平」のめんこコーナー参照)

なお掲載の「変幻 三日月丸」の写真めんこには、22才当時の松山容子(最下段左端、他)が写ってます。


漫画の「変幻 三日月丸」は、テレビと同じ西川清之原作で、国としひろの作品により、月刊漫画雑誌「お

もしろブック」(少年ブック)に1959年3月〜1959年12月まで連載されました。

 

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