ララミー牧場

 

  ララミー牧場

アメリカのNBCで1957年〜1962年のあいだ放映され、日本では外国TVドラマとして1960年

6月〜1963年7月まで、現・テレビ朝日で全124回放映され20〜30%の高視聴率を上げ西部劇

テレビの先駆けとなりました。


舞台は南北戦争の終わり、ユニオン・パシフィック大陸横断鉄道が建設されようとしていた1860年代

のワイオミング州ララミー郊外。西部開拓の前線だったこの町でシャーマン牧場を営むシャーマンは勇敢

で誠実な人柄から、町の人々から愛されていたが土地仲買人とのトラブルが原因で凶弾に倒れてしまう。

残された二人の息子スリムとアンディ(下段左から2番目写真二人)に悪徳地主達の様々な策略と圧力が

降り掛かる。ある日、ジェス・ハーパー(下段1番左端写真)と名乗る流れ者のガンマンが牧場を訪れる。

彼も自分の父を殺されて放浪の旅に出た孤独な男だった。

初めは長男のスリムに信用されないジェスだったが、牧場を襲ったギャングをみごとなガンさばきで倒し

たことから、牧場の一員として受け入れられることになる。

ジェスは拳銃と投げ縄の名手であるが他人を信じようとしない孤独な男。しかし、強い男に憧れるアンデ

ィ少年のひたむきさにジェスも心を開き、さまざまな事件を通して兄弟との友情が芽生え人間性を取り戻

していく。物語は、牧場を守り、大陸横断郵便の駅馬車中継所も営みながら、未開の雄大な西部を背景に

数々の事件が展開されて行きます。


日本では、この「ララミー牧場」で一躍人気を博したジェス役のロバート・フラーに若い女性からのファ

ンレターが殺到し、放送テレビ局に1日3万通が届きました。

1961年春に来日した時には、迎えるファンで羽田空港に2千人もの徹夜組が出たくらいで、熱狂ぶり

は凄まじく、あまりの人気の物凄さにロバート・フラー自身が感激して涙ぐむほどだったそうです。

また、当時の池田内閣総理大臣もロバート・フラーをわざわざ首相公邸にまで招いています。 ただし、

「月刊スクリーン」の5月号に来日した時の記事が載り、日本髪のカツラをかぶったロバート・フラーが

「ワタシハ、ジェスヒメデス」と言っている写真を見て、“流れ者で孤独な男”をイメージしていたファ

ンにとっては、ガッカリした出来事だったようです。


「ララミー牧場」に出演したゲストには、のちに大成する若き日のチャールズ・ブロンソンやジェームズ

・コバーンなど大勢の俳優が名前を連ねています。

なお、ロバート・フラーはこの後、1965年に映画「荒野の対決」で主役を演じ、1966年には「続

・荒野の七人」にヴィン役で出演しています。


また、漫画では、松本あきら(のちに・松本零士に改名)による「ララミー牧場」が月刊漫画雑誌「日の

丸」に1960年10月号〜1962年10月号まで2年間連載されました。

 

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