川上哲治物語 背番号16 「打撃の神様」と言われた川上哲治の少年時代から2千本安打を達成するまでの半生を描いた映画作品で、 日活の製作により1957年1月3日劇場公開されました。川上の少年時代は信田義弘が演じ、戦前の青年 時代は日活ニューフェースの1期生である牧 真介、戦後の川上は本人(当時36歳)が演じています。 本作では、川上の妻役には新珠三千代、川上と同期の捕手・吉原役は、同じ日活ニューフェースの1期生の 宍戸錠が演じ、またチームメイトの武宮役に日活ニューフェース3期生小林 旭が出演しているようです。
本人、妻拡子/新珠三千代、拡子の子/猪爪純一、川上伊兵次(哲次の父)/河野秋武、川上ツマ(哲次の 母)/高野由美、哲治の妹/松田 瞳、哲治の妹/宮沢栄子、土肥先生/葉山良二、新聞配達所の主任/美 川洋一郎、新聞配達所の主任の妻/田中筆子、安西医師/深見泰三、道具屋/河上信夫、吉原/宍戸 錠、 武宮/小林 旭、坂梨先生/植村謙二郎、校長/片桐常雄、鈴木惣太郎/小泉郁之助、藤本監督/二本柳寛 、他。 あらすじ 昭和八年六月、全態本小学校野球大会で大村校の川上哲治は魔球投手と賞讃され、三振十一を奪う健投を示 したが、高等科で進学を断念しろという母ツマの言葉に気持は滅入っていた。旧家の父・伊兵次は好人物で 家まで欺し取られ、生活の苦しさに哲治は両親に内証で新聞配達をし、孝行息子と評判されていた。 土肥先生と熊本後援会長・安西医師が、学費援助で進学を勧めた折、面子にかかわると反対したツマも遂に 哲治の希望を容れ、彼は熊工へ進学した。昭和十二年、哲治は捕手・吉原とバッテリーを組み甲子園に出場 したが決勝戦で中京商に惜敗し相擁して泣きくずれた。その秋、猛練習の甲斐あって熊工は再び選抜野球に 出場、哲治も痔で苦しむ吉原をかばいつつ宿敵、中京商業と対戦した。投手ながら強打を謳われる哲治は、 サヨナラヒットをカッ飛ばして勝利をもたらした。 早速、巨人軍の鈴木スカウトが、吉原と哲治にプロ入りを申込む。吉原は快諾、両親の反対もあり一時は鉄 道員になろうと決意した哲治も貧窮を思って巨人入りに決心。昭和十三年、二人はかくてプロ入りしたが、 正捕手に抜擢された吉原に引換え、藤本監督は哲治は投手として落第という。 上京した父に対する藤本監督の忠告もあり、一時は煩悶の末、自暴自棄となった哲治も打撃専念を決意。 対阪神戦に、名投手・梶岡の球を大ホーマーした時から背番号16、不動の三番打者としての打撃王・川上 がここに誕生したのであった。昭和十六年には首位打者と最高殊勲選手の二栄冠になったが、日米開戦で、 親友・吉原共々出征。吉原は南方で散華した。藤本や哲治、夫人拡子らの尽力で焼土の中にプロ野球は再開 。病床に伏す伊兵次はその放送を聞きつつ世を去った。やがてスランプに陥った哲治も拡子の慰めや不断の 努力で立直り、三年連続首位打者を獲得、昭和三十一年、対中日十一回戦には遂に二千本安打の偉業を樹立 したのであった。 (あらすじ、goo 映画より抜粋)
イン10回。シーズン打率377(歴代8位)、8年連続シーズン打率3割以上(歴代2位タイ)、通算猛 打賞194回(歴代2位)。 川上哲治は、この映画の翌年に現役を引退し、1961年巨人軍の監督となり、これまで日本の野球に無か った大リーグの野球理論を取り入れ、“如何にして勝つか”を追求し、14年連続同一チームの監督を勤め 、その間、日本シリーズ優勝11回(歴代最多)を果たし日本の野球を変えたと云われています。 なお、現役時代から、打撃の神様と言われた川上哲治の背番号16は巨人軍では永久欠番となっています。
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