狼少年ケン

 

  狼少年ケン

「狼少年ケン」は、東映動画の初テレビアニメで1963年11月から1965年8月まで全86話(30分

1話完結)を毎週日曜日にNETテレビ系列で放映し人気を博しました。また東京地区だけですが映画館でも

テレビアニメ「狼少年ケン」の第2話「白銀のライオン」と第3話「魔法使いタマタン」を再編集し、アニメ

映画「わんわん忠臣蔵」と同時上映されました。


この「狼少年ケン」は、原作漫画無しのオリジナルアニメとしてはテレビ初で、手塚治虫が十万人に一人の天

才と呼んだ月岡貞夫が企画し、キャラクター作りから設定・演出・作画・動画までこなしましたが、毎週1本

のペースで放映されるテレビアニメの制作には、さすがに“天才アニメーター”と呼ばれた月岡貞夫の作画ス

ピードとうまさを持っても一人での担当は不可能で、各話ごとのスタッフが新たに組まれました。その当時は

作品全体を統括する総監督制度などなく、スタッフによる作品の不統一に月岡貞夫は耐え切れず放映から3カ

月後に東映動画を去って行きました、月岡貞夫当時24歳の時でした。


この年(1963年)はテレビアニメ元年とでも云う年で、「鉄腕アトム」「鉄人28号」「エイトマン」「狼

少年ケン」と、たて続けにテレビ放映が始まり、子供達にとっては、それまで映画館に足を運ばなければ観ら

れなかったアニメーションが家で楽しめる時代へと大きく変化しました。


月岡貞夫は東映動画を退社後、虫プロダクションで1965年に「ワンダースリー」1966年に「リボンの

騎士」のパイロットフィルム、1967年に「フライングベン」のパイロットフィルムや「悟空の大冒険」に

携わり、その後、ポーランド・クラクフ国際短編映画祭グランプリを受賞し国際的なアニメーション作家とな

りました。

<ストーリー>舞台はヒマラヤ山脈を望むドカール地方のジャングル。人間であるケンが、狼族の一員として

ジャングルの平和を守る為に活躍する。白いライオンに授かった「王者の剣」を牙とし、双子の子狼、チッチ

とポッポをお供に今日もジャングルを駆け回るケン。彼を見守る仲間・片目のジャックや長老のボスと共に、

ジャングルに厄介ごとを持ちこむ人間たちや、大熊や虎の三日月キズを相手にして、「二本足の狼」として生

きるケンが見せる野性味溢れる自由奔放な爽快アクション!(ストーリー、東映アニメーションより)

 

戻 る
inserted by FC2 system